店舗売上の高い場所はどこ?不動産の収益を上げる用途/業種は何?

2.2 店舗の商圏分析

 商圏分析では、商圏形成に影響を与える要因を考察します。要因には、商圏形成にプラスになるものと、マイナスに働くものがあります。プラスの要因としては、図1に示されているように、道路の影響があげられます。店舗の近くを通る主要道路沿線では、商圏が拡大します。また、スーパーなどの集客施設や駅が近くにあると、それらによる「集客の波及効果」で商圏の形成水準は上がります。
 マイナスの要因としては、「障害物(バリア)」があり、さまざまな形で顧客の発生を妨害します。障害物には2種類あり、分断バリアと占拠バリアです。「分断バリア」には、図2に示すような河川があり、河川の南側からは顧客はほとんど来ません。そのほかには、鉄道、道路など線状の事物であり、そこを横断するときに移動の障害をもたらします。河川や鉄道、幅員の広い道路では、横断するのに橋や踏切(ガード)、信号の設置地点まで移動しなければならず、距離の増加や渋滞が生じるからです。「占拠バリア」では、場所を広く占めていることにより、移動の障害が発生するのです。自然条件として山、湖海があげられ、社会条件には公園・墓地・倉庫などの無人の大型施設、田畑・林地などの土地利用があります。また、同業種の競合店舗が近くに立地すると、顧客を取り合う「競争」が発生します。

図1 道路の影響
図2 分断バリアとしての河川
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